こんなおもろいガイドないで

大阪出身なもんで、津村喜久子をまねて、つい大阪弁で言いたくなった。さすが芥川賞作家。ガイドブックは作品のあらすじを書いて紹介しているだけでも面白いのだけど、読み物としてすばらしい。なかなか世界文学にまで手が出ないと思ってたのに、読みたくて仕方なくなった。

もちろんいわゆる名作もあるけれど、著者がお好きだったようでSFが多い。SFは星新一ぐらいしか読んだことがなくて、あまり興味がなかったのだけど、こんな時代にすでにこんな物語が書かれていたとは……と恥ずかしながら驚くことばかりだった。小説は進んでいるというのをあらためて思い知った。

途中で挫折しそうな作品ではなく、読んで楽しめそうな作品をうまく選んでいるようだ。

アガサ・クリスティーの作品が二つあげられているのだが、いずれも有名でない作品。どうしてこの作品なのか。ぜひ読んでみたい。

小説とは、時代に翻弄されながらも力強く生きて悩んで恋する人々の物語なのだと思った。

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