日本文学100年の名作 第1巻

1914年から1923年、大正3年から大正12年、関東大震災の年までの作品。昔だなあと思うけれど、夏目漱石(1867-1916)よりは新しいので文章は読みやすい。時代背景は今とずいぶん違うけれど、なぜか古臭さは感じない。今も読み継がれている名作、内田百閒の『件』ほか、東西ミステリーベスト100の24位にランクインしている江戸川乱歩の『二銭銅貨』、ほか『指紋』(佐藤春夫)、『小さな王国』(谷崎潤一郎)、『黄漠奇聞』(稲垣足穂)が印象に残った。

今では入手できない貴重な作家たちの作品がまとめて堪能できる。

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1915『父親』荒畑寒村

1916『寒山拾得』森鴎外

1918『指紋』佐藤春夫

1918『小さな王国』谷崎潤一郎

1919『ある職工の手記』宮地嘉六

1921『妙な話』芥川龍之介

1921『件』内田百閒

1921『象やの粂さん』長谷川如是閑

1922『夢見る部屋』宇野浩二

1923『黄漠奇聞』稲垣足穂

1923『二銭銅貨』江戸川乱歩